Kinakosan

父と暮せばのKinakosanのネタバレレビュー・内容・結末

父と暮せば(2004年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

とても感動した作品だったのですが、観るのは久しぶり。と、いうのも原爆の恐ろしさ、むごさを強く感じてしまうので、なかなか観ることができなかった!

元は戯曲であるこの物語。映画でも舞台のような、瑞々しい掛け合いが見られて、とても個性的で好きです。優しくてユーモアのある父と、真面目で可愛らしい娘のやりとりは楽しくて、でもなんだか終始切ない。

私の故郷が舞台なので、うまく説明できない不思議な気持ちもあります。あんな恐ろしいことがあったとは思えないくらいに、復興している故郷の街ですが、やはり歩けば微かにここがあの地獄だった場所なのだとわかるものもある。自分がそういう場所に生きている不思議。

方言は少し現代とは違うのですが、イントネーションとか、大枠はわかるので、それもまた身近というか、、、。おばあちゃんが話しているのに似ている感じ。

死ぬのは自分だったかもしれないし、なぜ生き残っているのか。死ぬ方が自然だったのに。お父さんを助けられず、見捨ててしまったことに罪悪感を感じて、幸せになることを避ける娘を応援するために現れた、死んだお父さん。本当に泣ける、、、。

時間が経っても、ずっと苦しみ続ける。原爆、戦争、本当に巨悪。人間は、自分も含め、本当に愚かだなと思いました。

ラストシーンが印象的でした。物語と現実世界の境が曖昧になるような、、、。しばらく会わないってことは、一歩前に進んだのかな。

もう2度とこんなことが起きないように。後世に伝えたい作品です。