MAeKeN

うなぎのMAeKeNのレビュー・感想・評価

うなぎ(1997年製作の映画)
3.9
第50回カンヌ国際映画祭(1997)、パルムドール受賞作品

妻を寝取られた山下が裏切られた怒りで妻を殺めてしまう。その後すぐに着の身着のまま自転車に乗り警察に自首する。その8年後仮出所し、山下は“山下理髪店”を刑務所で飼っていたといううなぎと共に開く。ある日、うなぎのエサを採って帰ろうとした時、睡眠薬を多量摂取し自殺を図っていた女性、服部を発見し一旦は理髪店に戻るが船大工の髙田たち常連客を同行させ服部を助ける。

そんな訳ありの2人が一緒に理髪店を営むことになり、いつまでも襲ってくる過去に苦しみながらも支え合い、それを受け入れ生活するところにこの映画の面白さを感じる。

同じ刑務所だった囚人役の柄本明の世の中に対しての憤りを爆発させる演じ方が上手かった。川から顔を出して笑うシーンがゾッとした。

山下がうなぎと同化してそれを放流するシーンが良かった。それだけで、描きたいことを出していた。
MAeKeN

MAeKeN