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うなぎのmasaのレビュー・感想・評価

うなぎ(1997年製作の映画)
4.2
TIFF2018役所広司特集で本人のトークショー付きで鑑賞。

映画というものは、何故だか理由はないが自分が最初から観たくないと思い、ずっと無視してきた作品というものがある。この作品が、まさにそうだ。
20何年前にパルムドールをとった作品とか言われても全く興味がわかなかった。何故かは分からない。
今村昌平監督作品もあまり観たことはなかった。

しかし、今回役所広司特集ということで、スクリーンで鑑賞。
…心に響いた。
今まで観なかったのを猛烈に後悔しました…笑

かつて、妻の浮気に逆上し妻を滅多刺しにして殺してしまった男・山下拓郎(役所)。
以来、極度の人間不信に陥った山下は仮出所後、理髪店を営みながらも人々との交流を避け、飼っているうなぎと話して日々を過ごしていた。
そんなある日、山下は河原で自殺未遂の女性・桂子(清水美紗)を助ける。
桂子は恩返しにと理髪店の手伝いを申し出て、山下は渋々雇うことにしたが……

哀川翔とかが若手役で出ているのでそれを見つけるのもまた楽しい。

役所広司に柄本明が絡むシーンが何度かあるが、二人の役者魂が凄い。本気で喧嘩してる……

ダメな人たちの人間模様を描き出す。しかしどんなダメダメでも希望もあることをしっかりと明示してくれる。
最高の作品だ。
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