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薔薇の葬列のbrianのレビュー・感想・評価

薔薇の葬列(1969年製作の映画)
5.0
久しぶりに映画館でじっくりと鑑賞。
主人公がゲイボーイの異質でアンダーグラウンドな作品である。
ゲイバーで繰り広げられる嫉妬からの権力争いや家族関係の崩壊の末の悲劇などを絡めながらオルガンの単調なリズムが場面展開の役目をする。出演者のインタビュー、撮影風景(ライトに照らされキャメラが男同士の濡れ場をズームアップで映す。それを見守るスタッフが意外に多い。) 猥雑な雰囲気の新宿の昼と夜。サヨナラサヨナラの映画評論家。芸術家や文化人がチョイ役で出演するなど見どころ聞きどころ満載で何度観ても面白くて楽しい。

ピーターは映画初出演とは思えないほど体当たりの演技とフェミニンな魅力に溢れていた。上方舞家元の長男として生まれ初舞台も踏んでいるから劇中のダンスは様になっていた。
特撮映画の常連である土屋嘉男は、演技未経験の出演者が多いなか存在感を示しながら作品を引き締めている。
監督は、映像作家であり映画理論家である元日本映像学会会長"映像の鬼"松本俊夫。この作品ではインタビュワーも担当している。


『薔薇の葬列』(1969)🌹
https://youtu.be/EteaHqdX6hU

Funeral Parade of Roses 🎞️
https://youtu.be/KosJ1ZiR4CA
サブリミナル効果を使った前衛的映像が冴え渡る。
街の声「いやぁ気味悪いわ…」
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