グザヴィエ・ドラン初監督作品。(監督、脚本、主演)
母と何もかも合わないと感じている主人公ユベールの視点で進む、ドラマ&鬱屈とした青春映画。
母親はシングルマザーなりに頑張っているし、やや神経質なところはあるが言うほど悪い母じゃないと思うんだけど。
と思いつつ、「母として」良いか悪いかではなく、人として合わない部分がある、と言うのは分かる…
主人公が同性愛者で、それが母とのすれ違いの一因になっているのは、ドラン自身の体験と重なっているんだろうか。
映像の拘りを感じさせる美しさで、これでもかと言うくらい「アート映画」。
平面的な人物の配置とか、何か演出意図があるのかなー、なんて考えながら観た。
監督した当時のドランは19歳だったらしい。
その年代で「大人は分かってくれない」と不満をぶつけるだけではなく、母視点の思いも考慮して多角的に脚本に盛り込んでいるのは素晴らしいと思った。