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マイ・マザーのmanamiのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・マザー(2009年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

私の両親は離婚はしていないし、今も昔も関係性は「悪く」はない。笑って話せる時も沢山あったし、休日に出かけることもあった。でもどうしてか、共感できる部分がたくさんあった。

学校や仕事での出来事は家ではあまり話さなかった。冗談を言って戯れ合うこともない。口を開けば父とは喧嘩していたし、母とも私の話をするときは口喧嘩に発展していた。だからと言って愛していないわけではなかった。そう考えるとAntoninの家よりHubertの家の方が近いような気もする。

私も「このままだとダメになるから家を出たい」と言って家を出たなあとか、今思えば理不尽なことたくさん言ったなあとか、色々思い出して辛くなった。母って凄いな。

先日未来のミライをみて「私は愛を感じて育った」と思ったが、その愛に甘えて関係を壊す前に、18になって家を出た時に愛を救ったのかもしれないと思った。

HubertとChantaleの関係性はきっと、「母子家庭だから」じゃなくとも「母子家庭になってから」変わったんだと思う。昔ほど甘やかせなくなったとか、構ってあげられなくなったとか。この2人に訪れた関係性の変化が偶々「母子家庭になったこと」なだけだけど。

でもChantaleはいつでももっと突き放すこともできたし、Hubertは無関係を貫き通すことだってできたはず。それをしなかったのはやはり愛があるからなんだろうなと思った。というかChantaleはただ楽しく過ごしたいだけなのではと思った。そろそろHubertの性格尊重すればいいのにとは思うけど、Hubertが沢山色んな人に甘えて生きているのもまた事実。

多分きっと私と私の家族の関係性のように、この2人も少し離れたらうまく行くのではないかと思った。アパルトマン借りればよかったのにと思うけど、Antoninと住むためだと思われてたら無理か。

ただひとつ、寮制の学校に行く際父を介入させたのは解せない。
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