ロビンソン

マイ・マザーのロビンソンのレビュー・感想・評価

マイ・マザー(2009年製作の映画)
4.1
19歳にして監督・脚本・主演を務めたグザヴィエ・ドランの監督デビュー作。

親子の愛憎劇。
普遍的なテーマだが、日本の思春期男子が親と口を利かない(というか利けない)のとは対照的に、この親子はとにかくよく喋る。
まくし立てて、文句を言って、感情を爆発させる。
この違いも面白い。

母子お互いに、細かい事が気になったり、素直になれなかったり、相手が煩わしかったり。
だけどどうしても必要であったり、放っておけなかったり。
憎しみとか愛とか、様々にカテゴライズされた感情が入り乱れてて、語り合うには時間がいくらあっても足りないのだろう。
こんなにも相手の事が気になり、いがみ合っていても全てを許せてしまえる2人。
素敵な親子関係だと思う。

時折挿入されるアーティスティックでセンス溢れるカットも魅力的。