このレビューはネタバレを含みます
フカキンのいつか豚小屋から出る日
2013年3月1日 15時25分レビュー
1964年音楽富田勲。脚本佐藤純弥。脚本監督深作欣二。
深作監督オールディーズを見るシリーズ。
深作監督の初期ギャング物シリーズ。
フカキン若き頃。60年代から東映、東宝もギャングシリーズ沢山量産されています。
欧州フィルムノワールの影響でしょうか?!
そんななか、東宝リイシュー再発売DVDで石井輝男、深作欣二、今は井上梅次作品が、バンバン発売されました。
佐藤純弥監督との共作作品。
高倉健と三國連太郎の珍しい共演、そして若き北大路欣也の登場。
狼と豚と人間となんとも荒々しいタイトル。
東映DVD鑑賞となりました。
イヤーなかなか面白かったです。
フィルムノワールなんですが、なんか見ながら
完全タランティーノの顔がよぎりますね。
タランティーノ、見ていたかもなぁ本作。
それは「レザボアドッグス」とちょこっと似てます。
犯罪、小屋集合、拷問、腹探り合い。プロットかぶってきます。(レザボアドッグスは、ラスト、チョウユンファの「友よ風の彼方に」をモロパクリということで中国からクレーム入ったりしましたが、、。)
物語は、豚のような長男、裏出世した三國。
次男狼のように豚小屋を抜け出した風来ギャングに健さん。
そしてメッチャ若造で人間たる北大路欣也、弟。
そんな三人が貧しいスラム街から抜け出したその後のとある事件のお話。
さすが狼のような登場人物
劇中のもう拷問、拷問、拷問のシーン。ある意味、どーもR15指定!
この映画のしつこさは、なかなかです。
そこに富田勲の素晴らしいジャズ音楽が絡んで、絶叫していきます。
ふてぶてしい三國若き連太郎
いつものイケイケな高倉健
そして高倉健の彼女に深作欣二奥様、中原早苗が出演。事件を横から焚き付けていきます
若き北大路欣也軍団にこれまたこの頃、東映の脇役でちょいちょい出てくる初期ピラニア軍人、石橋蓮司さん出演。
この若き人間達が、時代でしょうね。
さながら
「ウエストサイド物語(1962」モロ影響でまくりな演出があります。ちょっと笑えますが、唐突すぎて。
フカキン映画恒例の立てこもりシーンでございます。
本当に多いです、このくだり。ラストは、ある意味 一番大事な事を吹っ飛ばすシナリオの穴的描写不足がおきます。
それは、見てのお楽しみ。
さて
三國、高倉、北大路兄弟の行く末は、いかに?
深作監督の
いつか人間に戻る日
いつか豚小屋を出る日
フカキンのいつか豚小屋から出る日
ぜひご覧ください!