加藤泰監督、緋牡丹お竜、 紅の仁義通しますっ!
2009年9月14日 22時27分レビュー
1969年脚本(他一人)まだ脚本家、のち監督の鈴木則文。
監督加藤泰。
時は明治名古屋。
緋牡丹のお竜こと藤純子。
嵐寛寿郎の金原一家に身を預ける。そこで敵対する親分に「刑事コロンボ」のコロンボ声優役、ニヒルな小池朝雄。ゲストに高倉健。
博打打ちの利権、建設利権、若い男女の恋、偽物のお竜出現エピソードが多層に絡み繋がる。
藤純子扮する流れ物の九州訛りの気骨ある仁義が通る。
唇の紅がなまめかしい。
加藤監督の顔面アップの美しさ。
端役の素人俳優の傑出する生えた存在感。
引きのロングショット、手前の異物と奧で展開する芝居。
藤純子の
「バッテン、こつねー」
とくりだす九州訛り。
説きさとす気丈な美貌と任侠論理。
花札勝負と命と殴り込み。
破れ出る鮮血、押さえきれない暴力とドス。
目頭が熱くなる健さんの台詞、嵐親分の雄叫び、藤の目!
素晴らしすぎる加藤様式のカメラ位置、まるで古語のような仁義台詞と古臭い熱い「情」
あたたかに流れる言葉とドクドクと流るる人間の冷たい血。
加藤泰作品の「緋牡丹」シリーズ出来一味違います、全作必見。
藤さんの美貌はカナイマセン!
本作の母性あるお竜さんは必見!
緋牡丹のお竜の美しさが
恋に
花札に
愛に
一本通させていただきますバイ。傑作です!