KnightsofOdessa

楽日のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

楽日(2003年製作の映画)
3.0
[] 60点

2003年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。全台詞のほとんどが上映されている『残酷ドラゴン 血斗竜門の宿』の台詞で、最初の台詞まで45分かかるという静かな映画。古い映画館の閉館の日は残念ながら大雨で、普段から客も少ないだろうに、閉館の日でも客が殆いない。雨宿りに来た日本人観光客の男は、映画よりも他の客に興味のありそうな客たち、そして映画の中にいた人たち(実際に『残酷ドラゴン』に出演しているミャオ・ティエンとシュー・チュンが本作品にも出演している)に囲まれて、亡霊のように映画館の中を彷徨い歩く。迷惑客ばっかりなのはピエール・エテックス『健康でさえあれば』第二話を思い出した。確かに、映画館そのものの記憶は迷惑客のものが鮮明かもしれない。
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