まぬ子

裏窓のまぬ子のレビュー・感想・評価

裏窓(1954年製作の映画)
4.0
驚きは攻撃の大切な武器

まさにその通り!美しいグレイス・ケリーがお色直しして登場するたびにワクワクしちゃう。こんなに驚きとワクワクを与えられたら、グレイス・ケリーを好きにならずにはいられないな。

骨折で部屋から動けないカメラマンが、裏窓から覗くご近所の生活。
ミス・グラマーは男にちやほやされる日々を過ごす一方で、ミス・ロンリーは寂しく孤独な毎日。他にも音楽家がいたり、険悪な夫婦がいたり、それぞれの生活の様子が多彩に描かれていて、「裏窓」から覗ける限られた空間なのに、飽きることなく色々なドラマが観られて面白い。
個人的には、カゴに乗せられて最上階と1Fを昇降するワンコが可愛かった。

覗き見に、双眼鏡を持ち出した時にはオイオイ…と呆れ笑いが出たけど、つい前のめりに観ている自分も咎められる立場じゃない。観ているという光景をまた自分も観ているというのが何だか不思議な感じ。
限られた空間で限られた人物たちの生活を見せられ、彼らの生活パターンや想像できる暮らしぶりを把握させられることで、ジェフの好奇心をすっかり共有させられた。

喫茶店での雑談や電車でのウンチクを盗み聞きするのが大好きな私には笑、覗き見根性すっごくわかるな〜
普段と違うと何かあったのかと心配になるし、孤独な人には幸せを願ってしまう。

終わり方が滑稽で秀逸だった。そして彼はリサから逃げられないんだろうなぁ


# 79/2018
まぬ子

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