Arsenyevich

裏窓のArsenyevichのネタバレレビュー・内容・結末

裏窓(1954年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

これぞヒッチコック劇場!と言わんばかりの巧みな演出のオンパレード。

限られた密室と窓。
動線は、視線の往来のみ。
覗く側、覗かれる側の行き交う視線の動きだけで作り出すスリルと緊張感は、10年振り以上に見返したけど、やっぱり変わらなかった。

覗く側=鑑賞者である私達が、覗かれる側の視線を意識しながら(気にしながら)主人公の共犯者になっていく感覚が何より面白い。あのコソコソ隠れながら悪い事やってる感じ。女性2人も次第に探偵気取りになるのは笑える。
そして肝心な所は見せないって所も、想像力を掻き立てさせる見事な造り。
CGの技術力を競うようになってからか、最近の映画は何でも見せ過ぎてしまうから、つまらないんだろうなぁ〜

この映画に出てくる登場人物達は、あまりにも開放的過ぎるけど、
映画を観る事も、言わば他人の人生を覗き見る行為だなと今更ながら実感。
Arsenyevich

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