ちろる

裏窓のちろるのレビュー・感想・評価

裏窓(1954年製作の映画)
4.2
怪我をして車椅子生活を余儀なくされたジェフが暇を持て余して観察する裏窓からの様々な風景。
なるほど自由に身体が動かない中で、ジェフの目線で様々な年齢や仕事のあれやこれやを覗き見るのは恰好の楽しみになるのはわかる。
裏庭側の窓は正面や左や右のアパート夏の暑い季節に窓もカーテンも全開にしてるため、まるで電気屋さんに並ぶテレビの画面のようにたくさんの人生を楽しむことが出来るせいで、舞台は最初から最後までジェフの自宅だけなのに、そのことが実に秀逸に利用されているヒッチコックの見事なセンスよ!
流石サスペンス映画の神様と呼ばれるだけあると唸りました。

味気ないジェフの部屋ばかりのシーンに、宝石のように気品が溢れるグレース ケリーの美しさと、クラシカルで華やかなドレスが色を添えて、ストーリーだけでなくファッション的にも楽しむことができる作品でした。
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