キッチー

裏窓のキッチーのレビュー・感想・評価

裏窓(1954年製作の映画)
4.2
有名な映画「裏窓」。かなり前に親が観ているのをチラ見した程度でしたが、今回、全編を初めてゆっくりと見ました。ヒッチコック作品は初レビューです。

事故で左足骨折、ギプスで動けない事件専門カメラマン、ジェフの唯一の楽しみは、アパートの窓から向かいのアパートを覗き見することだった...最初はそこで起こっていることを想像して楽しんでいましたが、ある男性の行動に重大な疑惑を持ってしまい、観察を続けていくうちに、ついには恋人や友人をも巻き込んでいく...

物語の起承転結がしっかりしていて、しかもオチまでついてる、緻密な構成。完成度が高くて驚きました。魅力的な登場人物、カメラワークも素晴らしい。画面の動き方が絶妙で、望遠鏡の映像もリアリティありました。
ミステリー、スリルとサスペンス、ロマンス、色々な要素が詰まった傑作ですね。

主演はジェームズ・スチュアート。大袈裟ではなく微妙に表情が変化する演技、上手でしたね。
恋人リサ役は後にモナコ公妃となるグレイス・ケリー。美しく、活発な女性で、どことなく気品がありました。
気になる男性役のレイモンド・バー、怪しすぎる。 そして、セルマ・リッター(看護人)やウェンデル・コーリー(警察官)はユーモラスでしたね~(笑)

それぞれの窓から、沢山のドラマが伝わってくる、あたかも、テレビモニターが並んでいるかのように...面白かったです。
でも、自分も覗かれているのかも...ちょっと心配になってしまいました。
暑い日が続きますが、開けた窓にはご用心!...です(笑)
キッチー

キッチー