ジャイロ

裏窓のジャイロのレビュー・感想・評価

裏窓(1954年製作の映画)
4.5
キャスティングにめまいがした。

ずっとパジャマ姿のジェームズスチュワート。この人はあれか?監視カメラか何かなのか?グレイスケリーは何着ても似合うし、ハッとするほど美しい。相変わらず年の差激しくね?言うことがいちいちもっともなステラおばさんもいい味出てる。何よりも会話が楽しいんだよね。

リアウィンドウの向こう側は、隣人たちの暮らしがもうすっかり丸見え。エチケットとか無い感じで。ミスグラマーにミスロンリー、作曲家に芸術家に新婚にセールスマン、バスケットのエレベーターに可愛い小犬と何これ楽しい。

まるで天界から下界を覗く神様のようなシチュエーションのジェームズスチュワート。バラエティ豊かだからその気持ちは分からんでもない。観てるこっちまで箱庭がいとおしくてたまらなくなっていく不思議。カメオ、ばっちり決まってましたよ。

もう気になって気になって仕方がないジェフの妄想は、情事そっちのけでどんどん膨らんでいって、やがて暴走気味に終盤になだれこんでいく。

そしてついに事件が起きる。

箱庭に響き渡る耳をつんざくほどの悲鳴。

おおっとここでミスロンリーに動きが!!!

まさかそういう展開なのかーーー!!!

すっかりジェフに感化されちゃった情熱過多なお金持ちのリサと、クッキー焼かないステラおばさんが二人で下界に降りていく。このわくわく感がたまらない。
ちょっとリサ、やりすきだって、やばいって、ジェフ何やってんの止めろって、あー志村うしろーーーー!!!

いやぁ面白い。最後の最後まで期待を裏切らないあたり、さすがです先生。