らんらん

女といふ城 夕子の巻のらんらんのレビュー・感想・評価

女といふ城 夕子の巻(1953年製作の映画)
3.0
女将と小沢栄太郎の策略で手篭めにされそうになっていた乙羽信子は、偶然にもwお隣から火事が起き間一髪助かる
安部徹一味によりピストルを突きつけられた上原謙、高峰秀子はかけつけた子供達の機転により難を逃れる
それでも小沢栄太郎一味の悪巧みは続き、デコちゃんのお店が荒らされたり、上原謙の九州の炭鉱で落盤事故を起こされたり
最後はなんだかんだ小沢栄太郎一味の悪事がばれて逮捕
上原謙はかねてより想っていた乙羽信子と結ばれるって終わり

んーー、後半はあまり面白くなかった
出演者も前半で見慣れたからかあまりドキドキワクワクがないし、尺が短いのになんか退屈で眠くなっちゃった
前編のラストで気になっていた続きもあっけない、こういう前後半ものって前半のラストに意味深に盛り上げといて後半始まったらあっさりな肩透かしが多い、まだクライマックスには早いしってことなんだろうね

後編は「夕子の巻」ってタイトルにあるように夕子=乙羽信子がメイン
この映画の乙羽信子は素晴らしく美しいので、乙羽信子が出てくると見入っちゃうんですが、でも前半のほうが良かったなー、後編はなんか変にしおらしくなっちゃった

そしてデコちゃん、前編の内容から、そしてクレジットは乙羽信子に続く三番目の位置、主題歌も乙羽信子ってことから予想はついたんだけど、引き立て役みたいになっちゃってなんかなーって感じ
前編は「マリの巻」ってあるようにメイン扱いっぽいけど、全編通してみると印象薄いのが残念

あとは小沢栄太郎(この作品でのクレジットは小沢栄)一派の悪巧みにしても度が過ぎていてあまり気分良くない
炭鉱での落盤事故を故意に起こし、多くの死者、負傷者を出す、この辺深く描かれないけどかなり酷い、死刑レベル

この映画上原謙含めてみんな何かとピストル持っていて穏やかじゃないシーンも多いんです、その辺でハラハラドキドキを演出したのかもしれないけど、もっと軽いほうが良かったなー
前編はそれなりに見所があって良かったけど、後編はあまり好きじゃないですね

まとめ!
上原謙は帽子コート姿の渋さ、九州訛り?で話し温かみがあって、正義感があって頼りになるイイ男
高峰秀子はしたたかで活動的なキャリアウーマン、気も強く洋装もオシャレにキメる女
乙羽信子はツンツンした芸者、踊りに定評があり劇中劇での踊りのシーンはなかなか凄い
後編では芸者をやめてしおらしくなる、全編通して和服姿の美しさ
小沢栄太郎、安部徹は後年のイメージ通りの悪役ぶり、かなり憎たらしいがそれを成敗したあとの爽快感はあまりない不思議
あと高島忠夫も高峰秀子の弟役で出演、とくに印象なしw

三角関係とか悪の一味によるピンチがあったりと娯楽作品なんだろうけど、ストーリー自体はあまり出来は良くないかと
出演者で楽しみましょう、特に何度も言っちゃうけど乙羽信子が凄く良かった映画!
らんらん

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