QTaka

海峡のQTakaのレビュー・感想・評価

海峡(1982年製作の映画)
3.0
津軽海峡の底を、本州と北海道を繋ぐ青函トンネルの工事の話。
本などでもこの工事について読んで、調べて見たが、並々ならぬ工事であったことが綴られている。
その一端を描いた映画。
ポスターにあるように、恋愛的な側面を持ち込んではいるものの、主役は、高倉健でも、森繁久弥でも、吉永小百合でも無く、青函トンネルだからね。
そう思うと、み〜んな脇役にするには大きすぎるけどね。
でも、この北のはずれの岬から見る海峡は、まさに「しょっぱい川」。
それも、相当に気性の荒い川ですから。
その川を前にして、頑張った人たちがいたということですね。

ちなみに、森繁さんが口ずさんだ歌の歌詞が気になりました。
〜 流浪の旅 〜
「流れ流れて、落ち行先は
北はシベリア、南はジャワよ
何処の土地を、墓所と定め
何処の土地を、土と終わんぬ
昨日は東、今日は西と
流浪の旅は、いつまで続く
果てなき海の、沖の中なる
島にでもよし、永住の地欲し」
随分とスケールの大きな歌でもあり、
一方で、厳しく、寂しく、辛い歌でもある。
そんな時代をここに見たのかもしれない。
つい、先日のことなのだけれど。
QTaka

QTaka