RYUYA

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンのRYUYAのレビュー・感想・評価

4.0
これが本当のリアル鬼ごっこ。
両親の離婚で家を出た一文無しの17歳が、ピンと閃いて小切手偽装に手を出し始め、やがて自らもパイロット、医師、弁護士に偽装し華麗に周囲を欺き、世界的詐欺師となっていく過程と、彼を追う仕事人間のFBI捜査官の姿を描く。監督は俺たちのスピルバーグ。ならではの軽快さと人間味の描写が凝縮された極上エンタメ。そりゃ当たり前に面白かった。

文具屋を営む父(クリストファー・ウォーケン...お見事!)の失墜により、名門から私服のバカ高に転校したレオ様が、初日から先生に扮してアホ生徒たちに授業して一週間騙し続けるシーンがクソ最高。この、詐欺の原初体験みたいなシーンがあったからその後のアレヨアレヨの成功劇の説得力が分厚くなってる。ソウル・バス風のアバンタイトルもたまらなく好印象。レオ様がウンコ塗れになる驚愕の逃走シークエンスも素晴らしかった。刑事と犯人が、映画史上初の展開を迎えるラストも良かった。そんな落とし方あるんだ、っていう、年の差の友情に、シビれまくり。やっぱ違うね、俺たちのスピルバーグは。
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