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不思議の世界絵図のtenのレビュー・感想・評価

不思議の世界絵図(1997年製作の映画)
3.5
孤児院から追放された少女が突然さらされるのは、奇妙な人物だらけの不思議な世界。彼らが体現するのはチェコの社会問題だろうか。だとしたらこの光景は通常のチェコの光景なのであり、少女は無垢であるためにその現実が奇妙に見えただけだ。これは少女から見た世界なのだから。結局の所他人とは人生の瞬間に少し接触して、その行く末は私の知るところではない。「我々は何処からきたのか、何になるのか、何処へ行くのか」ゴーギャンのサインがふと浮かぶ。強く一歩踏み出す彼女にもう世界絵図は要らない。
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