カント

ファンタジアのカントのレビュー・感想・評価

ファンタジア(1940年製作の映画)
4.0
著作権が切れたのかドン・キホーテで99円で売ってた。

1940年(昭和15年)制作。
8幕。クラシックのPV。もしくは高尚なサイレント・カートゥーン。

ミッキーのファンタジックなのも面白いけど、恐竜絶滅と地殻変動など深遠なテーマもある。
サウンド・トラックではデカルコマニー技法で音を視覚化。

一番、興味深かったのはギリシャ神話を元にしたケンタウロスとバッカス(酒の神ディオニソス)の一幕。
葡萄がトレードマークのバッカスは、下僕の半獣パンを連れて、女ケンタウロスをたぶらかす。
それを見ていたゼウスが鍛冶屋の神バルカン(へパイストス)から雷を受け取り、バッカス目掛けて雷を落とす。
懲らしめようとしたのに逆に、ワインの河が出来てバッカス大喜び。
太陽神アポロンが去り、夜の女神ニュクスが闇を呼び、月の女神アルテミスが星を散らす。
神話の神々、大活躍。
ディズニーって、けっこうギリシャ神話の引用を好んで使いますね。

あと、ムソルグスキーの曲「禿げ山の
一夜」も素晴らしかった!
魔物の饗宴、サバト。
魔王に召還される髑髏の騎馬兵。
ちょっとホラー。

ディズニーって凄いなぁ。
2015-6-4
カント

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