軋轢とーふ

ケイン号の叛乱の軋轢とーふのレビュー・感想・評価

ケイン号の叛乱(1954年製作の映画)
4.0
とんでもない劇薬映画だった。
作中の艦長みたいな人を現実でも知っていると、鑑賞中地獄みたいな気分を味わえる。

例えば、艦長の台詞に「有能な将校には想像力が必要だ」というものがあったけれど、部下に意味不明な「想像力」を要求しちゃう所なんかが凄いリアルに感じられた。こういう人いるわー、みたいな。
また、艦長は無駄に経験豊富で軍上層部からの評価も高いが(そのくせ無能)、これもあるあるだと思った。現実にもキャリア長くて社会的評価は高いのに、実際は無能な上司や教師……いますよね?

それと軍法会議後のパーティーで弁護士が指摘していたこと、すなわち艦長がかつて大変だったことや、裏で頑張っていたことは勿論私も分かる。
しかし、だからといって彼の繰り返したパラノイア的言動を許して良いのか?敵前逃亡して友軍を危険に晒すのは仕方ないことのか?と思わずにはいられなかった。
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