やっと見れた、今敏のデビュー作。
アイドル・ミマは、事務所に押されて女優へと転向する。環境的な後押しで引くにも引けず、過激なシーンやヌードグラビアなどに挑むうち、だんだんと精神を病んでいく(のかな)。。
現実と虚構(妄想・幻想)の区別がつかなくなり、シームレスなカオスは鑑賞者まで完璧に取り込んでしまう。
今敏が混沌を通して何を描きたかったのかは十分に理解できてないけれど「現実」の制約を振り払った「虚構」に「リアル」が詰まってるのかもしれない。
話は変わって、
芸能界を背景に描かれる「オヤジ中心社会」の気持ち悪さを多大に感じた。(本作でたまたま芸能界が舞台にあげられただけで、社会のいろんなところで見受けられる気持ち悪さ)
おそらく、今敏のメッセージからは幾許が外れているのだろうけど、そういった世界を揶揄していると受け取った自分がいる。
この作品では、ミマを見る「視点」がいくつも描かれている。
ミマが誰かというのは、その人がどのように見たいかによって変わってくる。
ストーカーの内田はいつまでも希望的妄想をミマに重ねているし、ミマ自身、アイドルと女優の両軸で引き裂かれている。
気をつけなければいけないことは、自分は「どのように見たがっているのか」という視点に気づくことじゃないだろうか。
正解、間違いなんて、解釈においてめったに無いと思うけど、、。
前述した本作をオヤジ中心社会への揶揄という解釈も僕自身の見方が絡んでいるなあ、と内省しながら感想を書いています。
長々と考えたことを書きましたが、結論、
「パーフェクト・ブルー」がどんな映画か、
まだよくわかりません😅
