ゆき

パーフェクトブルーのゆきのレビュー・感想・評価

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)
3.8
「私」はどこに。

アイドルから女優への転身を図った彼女をまとうのは、アイドル時代の自分の幻影と、熱狂的なファンの影。自分自身を疑うサスペンスアニメーション。

1900年代の作品とは思い難い生身の人間すぎるアニメーション技術。
リアルなんです、動きも表情もちょっとした混乱も。
ミマが現実と脳内の世界との混在に戸惑う中で、こちらはもっと戸惑ってる。
些細な音や描写に箔付ける音、これまた秀逸。
「パプリカ」鑑賞後に感じた錯乱感覚が今作は割と中盤できました。

いつ見ても古めかしくならない一作なのでは。
ゆき

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