鍋レモン

パーフェクトブルーの鍋レモンのレビュー・感想・評価

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)
3.5
⚪概要とあらすじ
キャラクター原案に江口寿史、大友克洋が企画に参加したサスペンス・アニメ。

人気絶頂期にアイドル・グループから脱退し、女優に転身を図った美少女・未麻。ある日、彼女のもとに熱狂的ファンらしい人物から脅迫めいたFAXが届く。やがてその行為はエスカレートし、未麻は次第に身の危険を感じるが...。

⚪キャッチコピーとセリフ
“もう自分のことがわからない。”

「さぁテイク2だ」

⚪感想
観ているとクラクラしてくる作品。

アイドルから女優。
本人の心の揺らぎ、ファンの戸惑い、周囲の心配が交差していく。

内容を知っていたものの楽しめた。
最初は知らないで観て、分かった上で観返すのが面白そう。

監督の方も脚本の方も初めてだったけど面白い。

とにかく作画が綺麗。
色味は赤が多めな気が。

とにかく主人公の未麻が可愛い。
声と作画が合っていて仕草とか話し方とか可愛すぎる。
だけど未麻のファンの治安が悪い。

未麻と同じグループだった2人のうち1人が未麻を「みま姉」とか呼んで慕っているようで裏では悪口に似たことを言っていてリアリティありすぎと思った。

最初の戦隊モノで谷山紀章さんと保志総一朗さんいるのが強い。今となれば声優の無駄遣いレベル。
ファンの中に三木眞一郎さんもいたらしい。気づかなかった。

それにしても美しい。

今思えば『ブラック・スワン』に似ているなと思うけど『ブラック・スワン』の監督は影響はないって述べてみたい。
今作の監督と対談して、『レクイエム・フォー・ドリーム』では今作のリメイク権まで購入しているから影響を受けていないわけがないと思うけど。

パズルっぽいジャケットが可愛くてオシャレ。



⚪以下ネタバレ



未麻がドラマに入れ込んで気が狂ったのかと思えば、気が狂っていたのはマネージャーのルミだったって脚本が凄い。
観ている方も何がなんだが分からなくなっていく。

芽が出ることのないままアイドルからマネージャーに転身したルミ。
ルミに憧れていたようで思い描いていたアイドル像を穢す人を殺していってた?
謎のサイトもルミの仕業。

謎のストーカー内田。
女優の未麻ではなくアイドルの未麻を追いかける。
未麻のヌードが載っている雑誌を買い占めるシーンはなんというか切ない。推しを他の奴らに消費されたくない、怪我されたくないっていう思いが強そう。

この作品でルミと内田はやたら魚顔。
作為的だとか?

無駄に好きなシーンがカメラマンの村野がピザを落としたピザ屋そんに対して「変なピザ屋さんだ」みたいに言ってピザを拾うシーン。この人案外いい人なのではと思った瞬間目をズドーンはビビる。

赤い服を着た未麻(ルミ)がやたら身軽。見た目をルミにしたらどうなっていたのだろうか。

⚪鑑賞
TSUTAYAのDVDで鑑賞。
鍋レモン

鍋レモン