ピュンピュン丸

男はつらいよ 花も嵐も寅次郎のピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

3.8
寅さん30作め。あぁ、なんといっても、本作の目玉はジュリー(沢田研二)、そしてマドンナの田中裕子。

歌手が本業の沢田研二の演技は大根レベルで、ちょっと目立つ(笑)。それに比して、さすがに女優田中裕子の演技力は確かなもの。この二人は、実生活でもホントに結婚する。当時、マスコミは大騒ぎだったなあ。私の知るかぎり、映画寅さんが縁で結婚するのは、このあとに続く長渕剛と志穂美悦子も。

こうやって全シリーズを見進めていくと、寅さんのキャラクターは全部同じように見えて、実は、変化していると感じる。最近の寅さんは、恋愛にうぶな若者の恋の指南役の立場になっており、本作でもそうなんだが、前作に比べると、馬鹿っぽくなく、ちょっと柔和で愉快な人格者になっている。初期の頃の破天荒ぶりや、時々みせるヤクザっぽさは影を潜めている。

自分がリアルタイムで見始めたころの寅さんはこんな感じだったので、とてもしっくりした。

「とらや」にクロネコヤマトが来たの、初めて見た。時代が現代に近づいてきたのを実感。

本作の興業成績は歴代3位。
映画のなかで沢田研二が乗り回す車は、日産の新作ブルーバードで、沢田研二が実際にTVコマーシャルで宣伝していた。

『ブルーバード、お前の時代だ』
このフレーズ、流行ったな(笑)
懐かしい・・・。😢