アラサーちゃん

ぼくの大切なともだちのアラサーちゃんのレビュー・感想・評価

ぼくの大切なともだち(2006年製作の映画)
3.0
🎬
「ぼくの大切なともだち」
美術商のフランソワは、自身の誕生日を祝う食事会の席で、友だちがいないことを知人に馬鹿にされ、思わず親友くらいいると言ってしまう。そこで、共同経営者であるカトリーヌと、とある壺をかけて「10日以内に友人を連れてこられるかどうか」という賭けをするはめに。フランソワは慌てて友だち探しに翻弄する。2006年、仏。

ルコントは昔好きでよく観てた監督さん。80〜90年代の偏った深い恋愛映画もすてきだったけど「列車に乗った男」とかもなんとなく好きだった(でも内容あんまり覚えてない😅)。
あまりレンタルショップにルコント作品ってないから最近はぜんぜん観てなかったのだけど、これ発見しちゃったので。

まさかルコントで「クイズミリオネア」を観る日が来るとは。笑
「髪結いの亭主」とか「仕立て屋の恋」とかキレッキレで撮ってた人だとは思えない、ゆる〜いフレンチおっさんコメディ。

友達がいない、と言われるくだりが、フランソワが参列した葬式に七人しかいなかったと。そこで知人が「お前は友だちがいないから誰も葬式に来ない」と。この出だしの流れがすでに面白い。

街なかで出会った人に「どうやってあなたたちはともだちになったの?どういう繋がりで?」と聞きまくるフランソワ。かなり怪しまれるけど、改めて考えるとホント不思議。
どうしてともだちってできるの?いつからともだちなの?
劇中で「あなたとともだちになりたかった」なんてセリフも出てくるけど、ともだちって案外簡単にできるように見えてとても深いよね。その人にとっての見えない壁を超えてくるわけだから。
というわけで啓発セミナーのようなものに参加してみたり、テレクラみたいなともだち探しサービスに頼ってみたり(そこでも自分じゃなくて友達が!と支離滅裂に言い張るとこがフランソワの性格を上手にあらわしてていい👏)するわけなんだけど、まあ果たしてフランソワの運命やいかに。

ラストのレストランでの会話いいね。「偶然ここに?」のくだり。