チーズマン

ペーパー・ムーンのチーズマンのレビュー・感想・評価

ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)
4.2
キュートな詐欺師のおじさんとキュートな大人かぶれ少女が一緒に不真面目な旅をしたら、それはキュートなロードムービーになるに決まってるよね。

やっぱ旅は不真面目じゃないと。


もともと売れてた原作小説の『アディ・プレイ』というタイトルを、各所お偉いさんへの苦慮も重ね『ペーパー・ムーン』に変更したピーター・ボグダノヴィッチ監督の選択は正解だったと思う。

そして、あえてモノクロ映画にしたのも正解だったと思う。

しかし1番は、メインの2人をライアン・オニールとテイタム・オニールという本当の父娘の共演にしたのは大正解だったと思う。


もともとロード・ムービーというシンプルなジャンルから更に削ぎ落として残った幾つかの大切な部分、それらが結びいて起こすマジックに作品を委ねた。
そして、見事に上手くいったからこそ今でも愛される作品になったんだろうと思う。

きっと大事な要素を全て真似しても同じキュートなものは出来ないだろうなあ。
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