Finn

フィラデルフィアのFinnのレビュー・感想・評価

フィラデルフィア(1993年製作の映画)
5.0
トム・ハンクス演じる弁護士ベケットはAIDSを発症したことがバレて不当に解雇され、デンゼル・ワシントン演じる弁護士ミラーと組み訴訟を起こす。
トムがアカデミー賞を受賞した名作!

ゲイへの嫌悪感はあるけど、法に則ってベケットに協力したミラーは弁護士として素晴らしいと思うし、ゲイやAIDS患者への考えが少しずつ変わっていく様子をデンゼルが見事に演じていてさすが!

だけどやっぱりトムがすごい。
病気が進行して弱っていく姿がすごくリアルだし、目力と表情が素晴らしい。
ラストの病院でのシーンは涙が止まりませんでした。

93年公開のこの映画。当時はまだ本当に効果のある治療法もなく、大勢の方がAIDSで亡くなり、また映画に出てくるように偏見や差別も酷かった時代。
共に訴訟を闘ったミラーでさえ、直接的な接触を躊躇う様子を見せるけど、ラストでベケットの顔に触れるところに感動しました…そしてベケットの優しい微笑み…泣

30年近く経った現在でも、HIV/AIDSに対する偏見や間違った認識を持っている人も多いと思うので、この映画を正しく理解するきっかけにしてほしいと思います。

ちなみに、この映画でもキーとなるアザは、カポジ肉腫と呼ばれる皮膚癌の一種で、AIDS患者によく見られる症状だそうです。

エンディングで流れる「ストリーツ・オブ・フィラデルフィア」もとても良い曲!
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