ヨッシャー

男はつらいよ 寅次郎春の夢のヨッシャーのレビュー・感想・評価

4.8
ついに日米渡世人対決勃発。
当時の日本における外国人の存在がどの程度かはわからないけど、「ガイジン」「ハラキリ」「アイラブユー」、絶妙なバランス感覚を持った風刺は流石の一言。
マドンナに洗濯物を渡すときの寅さんの手の離し方、そこらへんの細かい描写とか今更ながらこの映画の繊細さはすごい。
寅さんも年齢を重ね、マドンナも寅さんの年相応の女優さんになるにつれ、もう一人恋の主人公を置き派生の人間模様がジックリ描かれていて、個人的には寅さんの王道失恋ものよりもこの路線の方が好きかもしれない。
そのもう一人の主人公の“マイコ”さん、日米セールスマン対決は寅さんの圧勝だが、日米切ない恋愛対決では引き分けか。
結婚って遅くなればなるほど切ない思いをする事が増えるのは、いつの時代もどこの国の人でも変わらない事実で、近頃身をもって感じてます。
そして、ハートブレイカー同士の固い友情は、国境なんて軽く越えるのでした。
ノーマネー、メニータックス。


二十四作目
マドンナ:香川京子
ロケ地:和歌山県(和歌山)、アリゾナ
ヨッシャー

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