◆あらすじ◆
殺人鬼を研究する作家のブライアンは恋人の写真家のキャリーとともに有名な殺人現場を取材しながらカリフォルニアに行く計画を立てる。旅費を浮かせるために同乗者を募ったところ、アーリーとアデールが参加することになり、4人はカリフォルニアに出発する。しかし、アーリーこそがブライアンの求める殺人鬼だった。
◆感想◆
カリフォルニアに向かう旅の中で同乗者の1人が殺人鬼の本性を現していく様子を描いた作品となっており、殺人鬼が行く場所ごとに奇行や殺人を起こしていき、常に不安で心が掻きむしられるような嫌悪感があって、観ていて辛かったです。
主人公のブライアン(デイヴィッド・ドゥカプニー)は殺人鬼の研究をしていて今回のカリフォルニア旅行に出るのですが、かなり楽天家であからさまに粗暴なアーニーや精神的に不安定なアデールの2人をなんの不安も無く乗せてしまいます。恋人のキャリー(ミシェル・フォーブス)がアーニーの行動に危険さを感じているのと対照的で、ブライアンは駄目な感じの男性のように感じました。
同乗者のアーニー(ブラッド・ピット)は本作の最初から粗暴で攻撃的な性格を現していて、すぐに殺人行為に走ります。そのきっかけも手っ取り早く金を奪おうとしているだけで、殺人行為に対するトリガーがかなり軽い人物でした。アーニーを妄信的に愛するアデール(ジュリエット・ルイス)はとにかくアーニーをかばったり、雰囲気を明るくしようとするのですが、そんな彼女にもアーニーは暴力をふるっていて、生まれながらの悪党といった感じでした。アーニー役のブラッド・ピットの演技が良くて、アーニーの壊れっぷりがよく出ていました。
ストーリーはアーニーがカリフォルニアまでの道程で次々と暴れていく展開になっており、ブライアンがいつまでも能天気なため、アーニーの行為がスルーされている様子にムカムカしました。そのため、思った以上に時間が長いように感じました。
陰鬱で不愉快な展開が続くため、やきもきしましたが、ブラッド・ピットの演技の上手さもあって最後まで観ることができました。なかなか良かったと思います。
鑑賞日:2024年10月14日
鑑賞方法:CS ザ・シネマ
(録画日:2023年12月10日)