方眼

マジェスティックの方眼のレビュー・感想・評価

マジェスティック(2001年製作の映画)
4.2
難しい話を最終的にはまとめきった。要素が多くそれを整理して出来ていない印象もあるが、主人公の心理が揺れ動く様と考えれば計算ずくかも。ただ明らかにバタバタしている部分もあって、これは監督の悪癖だな。全体は、誠実さに裏付けられた丁寧な演出。国旗・国歌のアメリカ臭さも、赤狩りを許した時代への懺悔と並列に置くことによって多層的になる。ハリウッド映画の光と影。記憶喪失した男が映画だけは覚えているというのは、逆に映画しか歴史がないアメリカの肯定。とびきりの美人でもないローリー・ホールデン、いいコースを突いてくる。
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