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ドライビング Miss デイジーののふのふのレビュー・感想・評価

ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)
4.5
〝何とかやっていくのが人生ですな〟

舞台は1948年アメリカ。人種差別問題が色濃く残っている時代、未亡人デイジーは車のギアの掛け間違いで事故を起こす。「よる齢のせい」と息子ブーリーは住み込みの運転手ホークを手配するが、彼が黒人ということで主人公は頑なに運転手の受け入れを拒むが…。



ユダヤ系の偏屈ばあさんと黒人運転手。
劇中の警官の〝ユダヤ人のばあさんと黒人のじいさんか...お似合いだな〟という言葉が印象に残ってます。
南部に残る黒人差別、そして白人でもユダヤ系への差別
そんな2人の交流を描いています


重くなりそうな題材なんですが、
ユーモアのある会話や演技でそう感じさせない絶妙なバランスです!
むしろ優しさをすごく感じる映画でした!
モーガンフリーマンはもちろん、ジェシカタンディの演技は一級品です


お気に入りは、アラバマ州モービルへ向かう道中で路肩に車を停め2人でお弁当を食べるシーン。
心を開くデイジーにグッときてしまいました

ラストの温かい余韻も素晴らしかったです



そして
劇中の木々のせせらぎや鳥のさえずり等、のんびりとした〝音〟がすごく印象に残りましたね〜(´▽`)
ハンスジマーのスコアもよかった




身の上話ですが、実家では祖父と祖母とも一緒に暮らしてました。
なので元気だったのにある日コロッとボケてしまうあの悲しさや無力感は観ててキツかったですね
そんな姿を見てて今まで老いというものに悲観してしまいがちでしたが
この映画のラストを観て老いを重ねるということへの印象が少し変わった気もします

また祖父が亡くなった後、当時高校生だった自分は痴呆の祖母に対してきつく当たってしまいました
後になってすごく後悔してます
今回観てて救われたとかではないのですが
何かとても心に響くものがありました

以上「ドライビングMISSデイジー 」。
人生は1人では生きていけない。
とても素敵な映画でした
オススメです
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