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ドライビング Miss デイジーのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)
3.5
アメリカ南部のアトランタを舞台に、ユダヤ系の高齢の女性とお抱え運転手となった初老の黒人男性との25年間にわたる心の交流を穏やかなトーンで描いた感動作。
アトランタ出身の劇作家アルフレッド・ウーリーが、自分の祖母をモデルにして書き上げた戯曲(ピューリッツァー賞受賞)が原作で、ウーリーは脚本も担当。
監督はブルース・ベレスフォード。
原題: Driving Miss Daisy (1989)

1948年のジョージア州アトランタ。
元教師で裕福な72歳の未亡人、ユダヤ系のデイジー(ジェシカ・タンディ)は愛用のキャデラックに乗り込むが、運転を誤り垣根に突っ込む。
見かねた息子(ダン・エイクロイド)は、初老の黒人男性ホーク(モーガン・フリーマン)を運転手として雇う。
初めは意固地にホークを拒絶していたが、根負けして車に乗り込む…。

~他の出演者~
・息子の妻(パティ・ルポーン):クリスチャン
・料理上手な黒人の家政婦(エスター・ローレ)

「本当にその気があるならもっと早く言うべきだった」

「何とかやっていくのが人生ですな」

主演二人による掛け合いが見どころです。
老いを認めたくないジェシカ・タンディのお婆ちゃんは、黒人を無自覚に差別していてむげに扱うが、モーガン・フリーマンは柳に風と吹き流す。
やがて、夫のお墓参りに行ったお婆ちゃんは、モーガン・フリーマンが字を読めないのを知り、読み方を教えて品格を示すあたりから、二人のわだかまりが少なくなっていきます。

さらに、アラバマでの警察官の尋問、キング牧師の夕食会、KKKによるシナゴーグの焼き討ちなど、黒人差別の実態をさりげなく要所に挟んでいるのも、見逃せない。
ハンス・ジマーの穏やかな音楽も作品にマッチしている。
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