不発に終わってしまった潜在的な不安要素、ずっかり霧散してしまうリー・マーヴィンとダーティー・ダズンの緊張関係、計画が破綻するやいなや大味なドンパチと化する本番など、以前DVDで観たときは肩すかし感がいなめなかったが、今回スクリーンで観たら、ダーティー・ダズンが団結していく過程と、それを観てみんなで笑って高揚する劇場の一体感がシンクロして最高の映画体験になった。わりとあっけらかんとしたエピローグのフラットさも心地いい。娼婦たちを前にして、ご無沙汰だっせいか童貞の少年のように硬直する野郎どもが可愛すぎる。