chip

山の郵便配達のchipのレビュー・感想・評価

山の郵便配達(1999年製作の映画)
4.5
しみじみと良かった。。

山岳地帯を三日で120㎞歩く
郵便配達の仕事を長年やってきた父
後を継ぐことになった息子
相棒は犬の「次男坊」
父が一緒に行くことになった初仕事の様子を描く。


いつも留守だった父が苦手だった…
母といつも二人だけだった。
でも…
道中さまざまな人たちと会って
父の真面目な仕事ぶりや
人々を思い遣る様子を見て
息子の表情が変わってくる。
楽し気に話しながら歩き
初めて「父さん」と呼んだ!

父は、息子を頼りなく思っていた…
でも…
息子は優しくてたくましい一人前の男に成長していた、
父が知らなかっただけで。
父を背負って川を渡ってくれた息子、
父の目には涙がありました。
肩車をしてあげると喜んでいた子が…
大きくなって。。


互いを知る旅になった、
本当の親子になる旅になった。
道はけわしく、郵便物は重かったけれど…
美しい田園風景、小川、民族の集落、
懐かしい風景が広がっていました。
帰宅したとき出迎えてくれた母の安堵の顔…
父と母にも心ときめかせた時があり、
所々出てくる思い出の映像も良かったです。


孫からの手紙を待っている盲目のおばあさんに
読んであげる手紙は白紙でした。。
手紙だけじゃなくて幸せも配達していたお父さん、
それも人知れず…
謙虚で優しい。。
chip

chip