あかつか

山の郵便配達のあかつかのレビュー・感想・評価

山の郵便配達(1999年製作の映画)
4.5
昨日NHKでやってた中国のトラックドライバーのドキュメンタリー面白かった。貧しくも懸命に働くベテランドライバーと、おっちょこちょいな新人ドライバーのロードムービーみたいな。高地で燃料が凍ってしまって、新人がバーナーで炙ってみたら燃料フィルターが炎上するシーンとか、闇ガソリンの匂いを嗅いで「これはいいガソリンだ」などとつぶやくシーンとか、チベットまで行ったのにもろもろ精算したら結局赤字だったオチなんて、完全にロードムービーのソレ。そして最後は凡百の映画では見られない涙のシーン。労働ってなんだろう。

急激な高度成長に乗ろうとする人、追いつけない人を題材にしたドキュメンタリーや映画は本当に面白い。大好物。『長江哀歌』とか。急激な変化を伴う不安定な時代には、日本でも韓国でも中国でも素晴らしい映画製作者が生まれるのだと思う。知らんけど。

本題。タイトルとあらすじ通りのいい話。厳しい山道を歩く郵便配達。ひとたび山へ出かければ何日も帰ってこない。息子への承継。郵便配達の仕事は手紙を届けることだけではなく、「心を砕く」こと。

私が学生の頃に家にきてた郵便配達員は見た目が完全にギャルで、いつもガムを噛んでて歌いながらカブを乗り回して郵便物を華麗に放り込んでいった。結構好きだったんだけど今ごろ局長とかになってないかな。
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