イイ映画を観ました。 中国の山間地帯が舞台の父と息子の物語。
近くて遠い国だと思っていたお隣の国は、やっぱり近いんだなぁと思う。 どこか懐かしく素朴で、寡黙な父の 多くを語らなくても伝わる誠実な仕事ぶりと その人柄。
険しい道のりを一歩ずつ進む度に、心の距離が縮まって行く。
働く理由は収入を得る為ではあるけど、「ありがとう」と感謝された、笑顔を見せてくれた、誰かの役に立てているという自負やプライド、コツコツと築き上げた社会との関わりや貢献、父親は二泊三日の道程で 働く意味や意義、責任の重さを息子に伝える。 見守る母の眼差しも温かい。
父と息子の映画というと、私がパッと思い付くのは「ライフ イズ ビューティフル」「海洋天堂」だけど、これからは今作も加えたい。
次男坊が、まさにこの家の次男のポジションなのも上手い。 泣ける映画というよりは、地味だけど じんわり沁みる良さがあった。
鑑賞後、定年まで勤め上げた父を想った。
