剣々

フランケンシュタインの剣々のレビュー・感想・評価

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)
3.5
命を司る禁忌が生み出した悲しき怪物

若き天才ヘンリー・フランケンシュタインは生命を生み出す実験に取り憑かれた
墓場から死体を盗み、大学から脳を盗みそれらを継ぎ接ぎ体を作り上げる
そして嵐の晩雷の力を借りて遂にその身体は生命を得て動き出した
しかしこの実験が予想だにしない怪物を作り上げてしまう…

※最後にお知らせあります

当時のユニバーサル映画がドラキュラに続き生み出したホラー映画第2作目
現在世の中の人がイメージするであろう「フランケンシュタインの怪物」の容姿も本作が作り上げたものらしいです
子どもの頃は怪物の名前がフランケンシュタインだと勘違いしてました笑

生命を自らの手で作り出し、神々の領域へ足へ踏み入れたことを喜ぶヘンリー
しかし使った脳が犯罪者のものだったこともわかり、一抹の不安が過りそれが現実となる
方や勝手に創造され危険な生命体に仕立て上げられ、追い立てられ敵意を向けられた怪物
進みすぎる科学への警鐘なのか恐怖というよりは物悲しさを感じる物語でした

何よりも怪物を演じたボリス・カーロフが印象的でしたね
この役がきっかけで怪奇スターとしてブレイクするわけですが、虚な瞳に生まれたばかりのたどたどしい所作、全てが初めて触れるものの様な初々しさとても素晴らしい演技だと思います!
その見た目も相まってこのイメージが後世まで残るのも納得です

エゴにより生み出された怪物の儚き物語でした



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第十七捕虜収容所 1票
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晩秋 1票
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ということで次回鑑賞作品は
或る夜の出来事
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