2008年日本公開。 監督はチェコのプラハ出身のイジー・メンツェル監督。
ボフミル・フラバルの原作を映画化した作品。
1963年に15年の刑期を終えて刑務所から出てきた男が、自分の半生を回想する物語。
駅のソーセージ売りから田舎のホテルの給仕になり、そこから出世したり
ナチスの侵攻に巻き込まれたりする人生が、ユーモアをまじえたほのぼの
した語り口で語られる。
エミール・クストリッツァ監督の『アンダーグラウンド』と背景や雰囲気が似ていて、あの作品から無茶苦茶なエネルギーを無くして、穏やかにしたような印象。
ナチスが管理する純潔ドイツ人女性と将校たちが交配するためのホテルで
働くことになるのだが、そこで全裸の女性達が泳いだりはしゃいだりする様子は、ジミヘンの『Electric Ladyland』のジャケットのようだった。
半生記的な作品には面白いものが多いと思うが、これも結構楽しめました。