てくのすけ

てくのすけの感想・レビュー

2015/11/19
落下の王国(2006年製作の映画)
4.5
泳ぐ象や血に染まる赤い布、一面階段の壁など息を飲む美しい映像の数々。そして男が少女に自己を投影して語る物語が他者の介入によって変わるとき、その物語が生きる力となって現実に返ってくるという構造。物語の持つパワーを大胆かつ繊細に見せる。素晴らしかったです。

女の子はちょっとブーちゃんだけど可愛らしいし、美しい映像は全てあの女の子の想像の画なんだよね。周囲にいる人々が少女の想像力によって華麗に生まれ変わる。実在するのに異世界感ある風景、ビビッドな色使い、石岡瑛子のワンダーな衣装、全てが噛み合ってる。

リー・ペイスの憂いを含んだ表情もセクシー。わがまま眉毛がたまりません。ターセム・シンは『ザ・セル』も(話はともかく)映像が凄かったけど、本作は目の覚めるような色彩がさらに美しい。この邦題も良いです。