ryosuke

右側に気をつけろのryosukeのレビュー・感想・評価

右側に気をつけろ(1987年製作の映画)
3.5
正直ゴダールにしては映像がインパクト不足で面白くない。 80分とは思えない長さに感じた。 三つのストーリーが絡み合ったのかもよく分からん。 時折露骨に性的な撮り方があったのはどういう意図なのか。
まあ詩的な表現、異常な登場人物、音の使い方等のゴダールっぽさがあれば見てはいられるんだけども。
シーンが変わっても持続する音、ぶつ切りの音楽、会話がなぜかモノローグになる演出、カメラの動きと音だけで飛行機の揺れを表現するシーン等がゴダール節を感じさせる。
何度か繰り替えされる、海の側の家の扉が開く描写は示唆的で良い。 これと合わせて、車窓を流れていく木々をバックにした手錠のかけられた手のクローズアップもなぜか印象に残るのだが、これらはモノローグとの連関によるものだろうか。 「脱せよ 夢から 運命から 偶然から フォルムから 自分自身から」
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