ボクシング×任侠ものだった「ごろつき(1968)」とは無関係。どうかというと網走番外地シリーズのような強引な展開と内容。
十分な教育は受けてないけど母親思い。短気だけど子どもに好かれる。不器用だけど女がほっとかない好青年。そんなみんなが見たい高倉健の理想型が登場する。
練習をした結果、啖呵売がうまくなったってくだりがあるんだけど、あんまうまくなくって草。
そうかと思うとセリフの途中で涙声になるという難しい演技もこなしてて、もしかすると、この映画が高倉健のキャリアハイなんじゃないかと思ってしまうほど。
・いつもは90分のところ110分と増量したぶんハーモニカ演奏で盛り上げるくだりが多めになっててそれは退屈。
・あん餅のくだり、生で食い始めたのでビックリした。異様にデカいし。あんまんと勘違いしてる? 北九州にもあんもちあったのかな?
・特製にんにくジュースとは?
・一緒に上京することになった学生のヒロインとのロマンスが、突然の帰郷という形で中途半端に終わる。
・丁寧なニューマンドラマをやりたいのかと思っていたら、ラストは日本刀振り回して大量殺戮というギャップが怖い。
欠点がいっぱいあっても、役者の魅力の一点突破でいいものを見た気になるんだから、すごいよね。
面白かった。