ピュンピュン丸

憎いあンちくしょうのピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

憎いあンちくしょう(1962年製作の映画)
4.6
憎いあんちくしょうの顔めがけ〜♫
…とは関係ない(笑)

昭和の大スター 浅丘ルリ子さんの可憐な表情がいっぱい詰まった映画で、これ以上のものはない。

本当に愛くるしいし、美しい。

男のワイシャツを寝巻きがわりに羽織る姿の艶やかさは、あぁ、きっと、この人が最初なんだぁ…なんて思える。

『純粋愛』(自分世代の『プラトニックLOVE』のこと?)がテーマ。

大スター北大作(石原裕次郎)とそのマネージャーである恋人の女性(浅丘ルリ子)は付き合い始めた頃の愛のときめきをいつまでも色褪せさせないため、あえて肉体関係を絶った恋愛関係を貫こうと決意する。

しかし、その決意とは裏腹に2人の間に深刻な倦怠期が訪れた頃、北大作は、ある3行広告を目にする。それは、3年もの間、遠距離恋愛を続ける貧しい女性からのものだった…。

『ヒューマニズム』という言葉と『純粋愛』という言葉が飛び交う映画で、時代の雰囲気を感じさせるもの。

寅さんのなかでは、浅丘ルリ子というとリリーで、「寅さんにはリリーが一番合っている」なんていう世評を多く読むが、自分はいつもこれにかなり違和感をもつ。

なぜなら、自分にとって、銀幕を飾る最も絵になる2人といえば、

〝裕次郎〟と〝浅丘ルリ子〟

以外には考えられないからだ。

本作の2人は『銀座の恋の物語』以上にスクリーンのなかで輝きを放っている。