2016.4.7 @ DVD
TSUTAYAで何度か手に取ったことがあったもののすっかり見逃していたコチラ。最近知り合った映画友達のオススメで観てみたら、思っていたようなあまーい映画ではなかった。。"ゴーストワールド"を真っ先に思い出すナードさと、"女っ気なし"のような胸にじんわりくる後味が心地よい。
アメコミは疎いので知らなかったけど、ハービー・ピーカーはバットマンやスーパーマンに並ぶヒーローなんだね。ネクラで前妻に振られたときにつまらない男と言われたようなミーハーさがあって、だからこそ彼の視点は誰もが思ってても口にしないことを代弁してくれて痛快なんだね。短所ばかりが目立つのは孤独だったからであって、ジェイスとの関係性が微笑ましい。ジェイスの不在時に自暴自棄になってしまい、癇癪持ちがそばにいてほしいと素直な気持ちを吐露出来るようになる過程がとても素敵で、それでも一緒にいると言わないジョイスのマイペースさもいい。
たとえば結婚とか子供を持つとか、年齢によってこうあるべきという無言のプレッシャーが世間にはいくつもあって、それが生き辛くしているように思う。彼らはそんな世間体みたいなものに無自覚で、かつ自分たちがどうしたら幸せなのかっていうことすら意識しないまま幸せのカタチを見つけていて羨ましいなって思う。そんなこの真似しようにも出来やしないからやっぱりヒーローなんだろうな。
