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アメリカン・スプレンダーの一のレビュー・感想・評価

アメリカン・スプレンダー(2003年製作の映画)
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めちゃ良~。原作は公立病院の書類係として働くハーヴィー・ピーカー自身の小規模な生活を、ロバート・クラムをはじめとしたアーティストたちが漫画に起こした自伝モノ。ポール・ジアマッティがピーカーを演じるドラマ部分と、ピーカーや彼の友人・家族本人が出演するドキュメント部分を往来するユニークな構成。ジアマッティはもちろん、メインキャストみんな素晴らしい。邦訳されている原作本のうだつの上がらなさに比べれば、一応はサクセスストーリー・ハッピーエンドになっているし、定年まで勤めあげた病院の退職パーティーの様子で終わるのもやたらと感動的だ。地に足がついてるというか、人生に高望みしてないというか、それでも黙々と自分を主役に据え続けてウダウダ言ってる肝の据わりっぷり(or偏屈ぶり)とか色々面白い。ピーカー氏は2010年に亡くなってしまったが、地元のクリーヴランドに銅像が建っているという。一番強烈なキャラしてるオタク、さすがに演技がオーバーすぎると思って観ているうちに本人が登場するとマジでそのまんまなので驚嘆する。観に行く映画が『Revenge of the Nerds』なのもそのまんまだ。終身名誉オタク。
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