マンボー

イントゥ・ザ・ブルーのマンボーのレビュー・感想・評価

イントゥ・ザ・ブルー(2005年製作の映画)
3.2
カリブ海はバハマの海辺を舞台に、恐ろしく可愛いのに、気高くて潔癖で、道を間違えない限り、必ず味方でいてくれる、わりと真面目な男性にとって理想の女性を演じるジェシカ・アルバが、ビジュアル的にも内面的にもひたすら魅力的に描かれた作品としか見れなかった。

陽光と海とダイビングのご機嫌な作品かと思ったら、途中から麻薬をめぐる怪しい展開に巻き込まれ、ジェシカ・アルバの恋人の男性主人公は、友人を助けるために、やむなく麻薬の引き上げを引き受けるが、ジェシカ・アルバ演じる潔癖なサムは、彼から離れてゆく。

そもそも財宝を積んだ沈没船と、麻薬を積んだ輸送機を、さほど意味もなく同じ海域の海の底で発見するという都合の良さはどうしても受け入れにくい。

ただ、窮地の親友を助けたいだけなのに、それによって恋人を失いかねない状況になり、思いもよらず追い詰められる展開は、ラブストーリーやサスペンスの王道だけど、それでも引き込まれる要素だった。

本作を見ていて、とにかくジェシカ・アルバの肢体と表情。そして親しみやすくて屈託なく、それでいて自分の意志を持っていて正義感が強いけれど、さほど鼻につかない彼女の演じたキャラクターに魅了された。

まぁ、見た目が良くてやさしい、それでいて身持ちが固い優等生が好きなだけなんだけど、やっぱり大多数の男性はそうだろうし、自分も何も変わらない。そう思うとただただ虚しいような……。舞台は魅力的だけど、とにかく狭い世界で、いかにも頭で捻り出した脚本、警察も犯罪者たちに取り込まれていて、実は救いがないのに、どういうわけだか何とかなって救われて(笑)
でも彼女はとにかく何もかも魅力的だという。あ〜あ。