ガブXスカイウォーカー

タッカーのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

タッカー(1988年製作の映画)
3.9
フランシス・コッポラ監督が長年撮りたかった企画、それが今作である。まさにタッカーのアメリカンドリームとも言える人生はハリウッド映画にピッタリ。
ジェフ・ブリッジス演じるタッカーの、何があっても突き進む姿は狂気すら感じさせ、その熱い生きざまは観客たちの心を揺さぶる。そして1940年代当時のアメリカを綿密な時代考証の元に再現した映像は美しくもあり、感心させられる。
思えば、タッカーとコッポラは、自動車会社の社長と映画監督と住む世界は違えど、二人とも無茶を繰り返し、孤立しながらも、決して屈せず、自分の理想を追い続けてきたのだ。今作は常に夢と希望を持ち、前向きに生きることの素晴らしさを教えてくれる、コッポラ後期のベスト1作品であろう。