堊

タッカーの堊のレビュー・感想・評価

タッカー(1988年製作の映画)
4.4
「タッカーさん顔上げて笑ってください」

ルーカス製作、コッポラ監督とくれば『アメリカングラフティ』なわけで、とにかくスウィングジャズとの編集が気持ちいい。
車作り=映画なのはまんまなのだが、完璧な計画をもった一人の天才が「世間」と戦って敗れていく(しかし敗れたわけではない)のは明らかに『ハートオブダークネス』のコッポラっぽい。
製作発表会での会場裏ドタバタはふつうにうまいのだが、映画における作り手とその裏の苦労をまったく見ずに(見えずに)享受しつつ適当に野次を飛ばす観客(外野)の対比でしかなくて泣く。

照明と撮影が凄まじいと思ったらストラーロ撮影。CGみたいなハレーションが顔にかかって、それが顔の上で生きてるみたいに動く。いろんな意味で作画がいい。まぁ太陽は生きてるもんな。


iTunesで観れる
堊