ろく

ウィークエンド・シャッフルのろくのレビュー・感想・評価

3.7
筒井康隆が好きである。

と言うと「ああ時をかける少女でしょ」とか「パプリカ良かったよねえ」とか言われるけど、いいかい、ち・が・う・か・ら・な(いや前記2作も大好きだけど筒井かと言われると違う)。

僕が好きなのはコンプラなんか関係なし、令和の今では作品を読むのも躊躇し、ほんと発禁になるんじゃないかしらと思うまともな人は眉をひそめる筒井康隆だ。もう大好きで大好きで仕方ないくらいなのよ。僕の変な映画を愛好するのはこの作家のせいでもあるんですよ。

というわけで本作品。ああひどい出来だなぁ。世間の人は見たら文句しか言わないだろうなぁ。全くどうしてくれよう。というホントポンコツ作品だけど、前述のこともあって僕は好きなんですよ~(困ったものだ)。

というわけでストーリーほぼふろーで。すいません、ネタばれですよ。

主人公秋吉久美子は素敵な家に住む専業主婦。今日は専門学校時代の友人3人が遊びに来る。さあ、パーティの準備だわ。あらマヨネーズないわ、あなた買ってきて~。

とここで秋吉の息子が犬を砂場に入れて遊んでいるシーン(動物虐待)。若者が叱るのだけどその時坊やのおもちゃを壊してしまう。若者家に電話させると坊やが「僕、誘拐された」。大誘拐か?と一見思わせるがそんな話ではない。

途方に暮れる秋吉のもとに百科事典のセールスマンである泉谷しげるが来訪。秋吉ショックでふらふらしているのでそれきたと泉谷が秋吉を強姦。秋吉は壊れる。

一方夫はマヨネーズを購入中に昔付き合っていた愛人になじられさらに救急車に轢かれ病院へ(唐突&唐突)。なぜか救急車の中には犬とセックスして抜けなくなった女性(このシーンは何?)

その後友人の3人が来訪(渡辺えり、秋川りさ、池波志乃)。いい生活を詰る3人。友人じゃねえだろ、お前ら。旦那さんのフリをしている泉谷は3人と酒を飲む。秋吉、壊れたまんま。

そして泉谷、池波志乃とセックス。渡辺えり、本当の旦那の上司のなぜか殺される。旦那は横領していたのだ。秋川りさは酔って風呂で溺死。おいおいおいおいという突っ込みの中、さらに池波は泉谷が本当の旦那でないことを悟りそれを伝えると泉谷キレて包丁。そこに警官が乱入して無事池波の首に包丁ぐさー。泉谷大慌て。

最後は泉谷逃げる、警察発砲、泉谷空を飛び首すぽーん(恐怖奇形人間状態)、アスファルトに体ごと激突し犬神家になる。それを観て放心状態の秋吉。なんだこれなんだこれ。

不倫、強姦、横領、獣姦、薬物中毒(冒頭ヤク中の女が交番で暴れるシーンあり。当然本筋とは関係ない)、強盗、誘拐、詐欺、淫乱。なんでもござれだけどどれも何が言いたいかわからない。

そうだ、この映画を観て世の中普通の人でもみんなこんなことをやっているんだという警鐘……いややってませんから!見なくていいけど観た人とは友達になりたいです。まして好きだと言ってくれる人は……あ、それは友達のふりして後ずさりします。

※音楽山下洋輔にジューシーフルーツ。あ、大好物です。念のため。
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