あでぃくしょんBBA

ニュースの天才のあでぃくしょんBBAのネタバレレビュー・内容・結末

ニュースの天才(2003年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

2022.11.05 配信で視聴

原題は「Shattered Glass」。直訳すると「砕け散ったガラス」。
この作品の評価が低いのは、邦題のセンセーショナルなニュアンスにも一因がありそうだ。タイトル詐欺とまでは言わないが、「天才?どこが?」「期待してたものと違う」との声があるのも致し方ない。

さておき、本作は、実話を基にしたサイコサスペンス風味の良品である。
話そのものは地味だが、主人公と、主人公が勤める政治雑誌の新・旧編集長のそれぞれの演技がとても良かった。三者が三者とも、演じる役の育ちや気質・性格を深掘りして臨んだんだろう。
主人公が追い込まれるきっかけをつくったインターネットマガジンの記者に、特徴的な顔貌の俳優(スティーヴ・ザーン)を配したのもアクセントが強調されてナイスだった。
難を言えば、問題が発覚してからも主人公に同情的で、主人公をクビにした新・編集長に敵対的だった同僚記者や校閲者たちが、ラスト付近で突然手のひらをかえして新・編集長を拍手で迎えいれたように見えるところ。
そこは、新・編集長が編集部の皆に「この決断を非道だと責めるなら、これまでに掲載された彼の記事のウラを取ってからにしろ」と指示する等、わかりやすい対立場面(=雑誌廃刊の危機、事態のヤバさを全員が共有する契機)を、3分でいいから加えてほしかった。

<印象に残ったセリフ>
・わたしにも富を分けてよ。…フォーブス誌の女性記者
・怒ってる? …以下、主人公
 マイクは庇ってくれたのにチャックは庇ってくれなかった。
 ぼくは何も悪くない。
 ぼくを攻撃して楽しい?
あでぃくしょんBBA

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